荒川水系玉川は、飯豊連峰からの豊富な水を利用し、古くから電源開発が行われており、上流には当社の長者原発電所(12,900kW)、玉川発電所(10,200kW)を有しております。当該地点での発電能力は高く、これら2発電所との一体運用が可能なことから当社18番目の水力発電所となる玉川第二発電所の建設にいたりました。2016年6月の着工後、取水口から発電所までの5.6kmの導水路掘削工事にTBM(トンネルボーリングマシン)を用いて工事を行いました。途中、軟弱な地盤に阻まれ難航する工事でありましたが、2022年11月に営業運転を開始しました。
玉川第二発電所は、山形・新潟・福島県の県にまたがる飯豊連峰に源を発する一級河川荒川水系玉川の中流部に位置しており、玉川発電所の放流水(最大20.0㎥/s)と新たに設けた取水堰から取水(最大9.0㎥/s)とを合わせた最大25.0㎥/sの水を導水路でヘッドタンクに導き、有効落差66.8mを利用して、最大出力14,600kWの発電を行う水路式発電所です。水車には使用する水量に応じて羽根の角度を変化させることにより効率的に発電できるカプラン水車を採用しております。